2012年11月21日放送分より。
パーソナリティ:野村邦丸さん(以下、野村さん)、アシスタント:吉田涙子さん(以下、吉田さん)、ゲスト:小澤一雄(以下、小澤)
吉田さん
「時刻はまもなく11時23分です。
続いては、くにまる情報局。このコーナーはリスナーの皆さんの”ちょっとだけ詳しく知りたい”にお答えします。
今日はこの話題をちょっと詳しく探っています」
”檜原村の里山再生事業って何?”
吉田さん
「これは今日の毎日新聞によりますと、東京都西多摩郡の檜原村、本宿(もとしゅく;地域名)の村立小中一環校・檜原学園の裏山にあります、35haの村有林、ふるさとの森で、村内のNPO法人フジの森が、7月から村の指定管理者として里山の再生に乗り出しております。
さあ、ふるさとの森にはどんな自然が広がっていて、里山再生事業にはどんなご苦労があるのでしょうか」
野村さん
「はい、今日はNPO法人フジの森事務局の理事、小澤一雄さんとお電話つながっています。
小澤さん、こんにちは」
小澤
「はい、こんにちは」
(一同挨拶)
野村さん
「フジの森って、わたし行ったことあるんです」
小澤
「え、そうですか」
野村さん
「建物があって、テラスがあって、斜面に切り株で客席があって」
小澤
「はい、そうです」
野村さん
「その昔、上々颱風(シャンシャンタイフーン)も録音していますよね。レコーディング」
小澤
「あ、そうですね。以前ですけれども、そうですね」
吉田さん
「そうなんですか!」
野村さん
「三度ほど行きました、わたし」
吉田さん
「レコーディングに?」
野村さん
「いやいやいや、ただ……酒飲みに」
(一同笑い)
野村さん
「いやー、そうなんだ。
あの、まず、このふるさとの森について詳しく教えていただけます?」
小澤
「はい。
ふるさとの森は村有林なんですけども、以前、大手のセメント会社が、採石場に使おうということでお買い上げになったんです。
それで、17年ほど採石をしたんですけども、なかなかいいのがでないってことで、閉山になりましてね。
閉山後に村の方に、35haそっくり寄付されて村有林になったんです。
以来、34年になりますかね、放置されたものですから、非常に森が茂って暗くなってしまった、と。
里山って、雑木林の印象を持っておられると思うんです。人々が、毎日入るような。
昔、この山も下に畑がありましたんで、薪を採るとか、あるいは炭焼きをするとかで使われたと思うんですが、それが今はまったくなくなったものですから、暗くなっちゃった。
そんなところを、ふるさとの森事業として、東京都が事業費を入れてですね、整備しましょうってことで構想をしてます。
それで、いよいよ今年から、事業が始まりました。
手入れを市民参加で行いながら、以前の明るい、村民が入れるような森にしていきたいなあ、というのが、ふるさとの森事業です」
野村さん
「具体的にはどんなことされるんですか?」
小澤
「もともとは雑木林って、落葉広葉樹といいますか、秋になったら紅葉して、冬になったら落ちちゃう。
なので、葉っぱをずっと残しておくために、常緑の木、椿とか樫とか入ってきて、自然に暗いような森になってきているんですね。
そういう常緑樹から切っていきながら、もともとの落葉樹の、明るい森にしていきたいなあ、というのが当面の森づくりです」
野村さん
「で、いずれね、散策コースなんかもできればってことなんですけども、
整備費用ってのは村から出されてるんですか?」
小澤
「今年1年間のふるさとの森の管理を、私どもで指定管理で受けたんですけども、予算が0なので、創意工夫してやってください、ということです。
当初、村としての考えとしては、ふるさとの森が広葉樹林の森なものですから、色々工夫をすればね、たとえば薪が取れるとか、薪を焼いて炭が出るんじゃないかとか、山菜もあるだろうとか、きのこも採れるね、とか。
いろんなことで雑木林って、森の産物が取れますね、宝というか。
それを上手く売って、森を整備して行ったらどうか、と。
それが大構想です。
とはいえ、予算がない、まったく0なものですから大変苦労しております。
たとえば、ふるさとの森に管理棟って建物があるんですけども、水道もガスも電気も払えないものですから、止めました。
でも、事業主として何もしないというわけにはいかないので、一所懸命、助成金の申請をしています。
ひとつは、東京都緑化推進委員会の、緑の募金っていうところです。毎年、緑の羽根の募金をしてますね」
野村さん
「ええ」
小澤
「そちらの方から助成が認められてまして、20万円、いただくことになりました。
それで、まず、10月から毎月1度ずつ、みなさんを公募してですね、講師の方をお呼びして、森づくりの体験をしてみましょう、というのを始めました」
野村さん
「里山の再生って、まったく素人でも”わたしもやりたい”、たとえば”土日だけでもやりたい”方もいらっしゃると思うんですよ。
OKですか、これ?」
小澤
「2回ほど開いて、まったく初めての方も、多少木を切った方もいらっしゃいましたけど、誰でもできます」
野村さん
「あー、そうなんだ」
小澤
「最初はそんなに大きな木は切りませんから。
まあ、せいぜい人の腕くらいの太さの木からだんだん切っていきながら。
基本的には、未経験者でも親子でも歓迎ということで」
野村さん
「またご案内させていただきますので、小澤さん、また新しいことでもありましたらお電話ください」
吉田さん
「ぜひぜひ」
小澤
「ありがとうございます、よろしくお願いします」
野村さん・吉田さん
「よろしくお願いします」
野村さん
「檜原村の里山再生事業、NPO法人フジの森事務局の理事・小澤一雄さんにお話を伺いました。
すっげーとこですよ。泊まれますから」
吉田さん
「いいなあ」