【教育連携とSDGs】

  1. (1)SDGsってなに?

    2015年に国連サミットで採択された、持続可能でより良い世界をみんなで目指す「未来を変える17の目標」のこと、それが SDGs(Sustainable Development Goals:持続可能な開発目標)です。

    17つの目標と169個の達成基準から成るSDGsですが、それは2030年までに先進国も新興国も、行政も企業もNPOも個人もすべての主体が協力して、持続可能で多様性と包摂性のある地球社会に向けてアクションを起こしていこうという大きな掛け声です。ふるさとの森では17つの目標のうち、4/12/13/15/17の5つの目標を念頭に運営を心掛けています。

  2. (2)里山と生物多様性

    ふるさとの森は国土の約4割を占めるといわれている(いわゆる)里地里山に触れられる場所です。

    文科省による学習指導要領には「環境教育」に関わる内容として、「身近な自然の観察や生物と環境の関わり」や「自然環境の保全と科学技術の利用の在り方 や 持続可能な社会をつくることの重要性」という記述が見られます。

    また高校の必履修科目の1つである「生物基礎」でも「生物の多様性と生態系」という単元があります。砕石の跡地や農業の跡地、草地や竹林もあれば、人工林や雑木林など、多様な自然環境を抱えたふるさとの森は、植生・遷移・生態系のほか、長い歴史の中での人間の自然との関わり方など、生物多様性について考えてみるにはコンパクトに要素が集まったフィールドになっています。

  3. (3)フィールド学習

    都立中高との連携活動では、里山の体験として林内の遊歩道や竹林の整備体験などを行ったり、生物部の野外活動のフィールドとして「植生調査・マップ作り」を行ったりしてきました。
     また2018年からは「ふるさとの森」の一部区画を利用し、衣食住の「衣」をテーマに教育関係者等と連携を組みながらオーガニックコットンの試作を重ねました。いきなり地球社会のことは考えられなくても、直接生活と関係することを見つめてみることで、身の回りのこと、地域のこと、日本のこと、世界のこと… 、と順繰りになら視点を広げていくことができます。私たちの当たり前の幸せ「着ているもの・食べたもの・地域の景色」は、10年後・50年後・100年後も、当たり前に享受できるものであり続けるでしょうか。普段自分が当たり前に使っているものも、それってどうやってできているのだろう?、どこから来たのだろう?、どんな人がつくってくれたのだろう?、持続可能なものなんだろうか?。フィールドで生に触れてみることで、生まれてくる問いもあるはずです。