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■森林(もり)づくりプロジェクトとは
森林は私たちの暮らしの基盤を作り、地球温暖化の原因となる二酸化炭素をストックするなど、重要なはたらきをしています。
東京都の森林面積は約7万8千ヘクタール。そのうちの70%が多摩地域に偏在し、多摩地域の森林の60%が人工林です。人工林の多くは昭和30年代に植えられ、現在は採算性の悪化などにより利用されず、手入れも行き届いていません。その結果、山にはスギやヒノキが密集した薄暗い森が目立つようになりました。
森林のもつ本来の機能を活かすには、適切な手入れを続けることが必要です。
NPO法人フジの森は、公益社団法人国土緑化推進機構が実施する緑の募金公募事業のうち、2008年より新たに始まった「国民参加による間伐及び間伐材の利用促進事業」による支援を、幸いにも初年度から5年間にわたり受けることができました。
事業の一貫として、間伐及び間伐材の利用促進についての小冊子も作成し、教育の森の森づくりプログラムのテキストとして利用しています。
小冊子「かんばつでがんばって」

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■国土緑化推進機構「国民参加による間伐及び間伐材の利用促進事業」とは
<目的>
国民参加による間伐等や間伐材等の利用を促進することにより、人工林、里山林、竹林、被害林等において森林の整備を推進し地球温暖化防止をはじめとする森林のもつ公益的機能を増進するとともに地域における林産資源の有効利用や経済の振興に寄与すること。
<対象事業>
1.森づくり活動を行う非営利団体が単独又は他の団体等と連携して行う「国民参加の森林づくり」に係る事業
2.次のメニューのいずれか或いは複数を要素とする事業で全国的見地からモデル性があり、継続的又は自立的に展開できること。特に、(1)~(3)を効果的に実施して、作業受託や製品販売による収入の実現を指向していること。
(1)間伐材等の促進
 人工林の間伐及び里山林・竹林・被害林(病虫害、気象害等)等の除伐等
(2)間伐材等の利用促進
 ・間伐材等を利用するための搬出・製品加工作業(製材、杭、チップ、燃料等)
 ・間伐材等製品の利用を促進するための製品展示事業
(3)間伐等及び間伐材等利用の普及啓発
 ・間伐等、間伐材等利用作業体験会、同ボランティア・リーダー研修の実施
 ・シンポジウム、活動報告会、製品展示会等普及啓発行事の開催
 ・パンフレット、情報誌等啓発・広報資料の作成・配布

*この特定公募事業の募集は、2012年度までで終了しています。

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■プロジェクトの柱
その1: 森林の手入れ=間伐
広く一般に呼びかけて、東京都西多摩郡檜原村の人工林において市民参加による間伐を進めています。
その2: 間伐材の利用
間伐によって生まれた木材は燃料や道づくりの材料とするほか、ログハウスの材木として利用しています。
その3: ログハウスの事業化
ログハウスの事業化を進めるため、さらに改良を進めています。モデルハウスを建設し、普及啓発を促進します。

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■プロジェクトのはじまり
○事業名: 多摩交流センター「市民企画による共催事業」シンポジウム「多摩地域から考えるエコツーリズム」とは
○実 施 日: 平成20年12月23日(火・祝)
○実施場所: JA東京第一ビル4F講堂
○時 間: 13時から17時(4F展示室は、12時から開場)
○主 催: 特定非営利活動法人フジの森
○共 催: (財)東京市町村自治調査会多摩交流センター・とうきょう森林産業研究会
○後 援: 檜原村、奥多摩町、東京都
○協 力: 数馬観光デザインセンター、(社)全国農協観光協会、全国木繊セメント板協会、(有)東京国際貿易、
     東京都森林組合、日原森林館、(有)みやび、(株)森のいいこと、(株)森のエネルギー研究所
○参 加 費: 無料(ただし資料代 1000円)
○参加者数: 182名
○運営体制
・実行委員長…清水久巳(特定非営利活動法人フジの森理事長)
・副実行委員長…宇高純一(とうきょう森林産業研究会会長)
・実行委員・スタッフ…特定非営利活動法人フジの森、とうきょう森林産業研究会
○参加者の募集方法
・新聞社・多摩地域のミニコミ紙等へリリース
・特定非営利活動法人フジの森会誌『風のたより』にて告知
・多摩地域の市町村、区の公共施設他へ広報依頼 他
報告書「多摩地域から考えるエコツーリズムとは」

会場に展示したログハウスⅠ模型            シンポジウム会場


事例発表「檜原村の宝」
森林ボランティアの受け入れや間伐材活用を進めている
井上佳洋さん

檜原村の笛吹というところでパン屋"たなごころ"をやっている。そのパン屋の反対側の対岸に里山をつくって、そこに小さなログハウスを立て、里山を再生して、自然の中で楽しんで頂こうのと考えでプロジェクトを始めた。

左の写真は、対岸にある笛吹地区の山林で、植林されてかなり密生された状態、40年から60年くらいの人工林(針葉樹林)になっている。
右の写真は、40年くらいの手入れされていないヒノキ林、次は間伐して7年ほどたった50年生のスギの林で、下草もはえ生き生きとした感じがする。
一生懸命植えてきたが、手入れが遅れている。間伐をしようとしているが、伐った木は山に捨てられている。捨てられた木をなんとか有効に使おうと、我々はその間伐材でログハウスを作ってみようと考えている。
ログハウスは高いというイメージがあるが、間伐材を搬出して製材してログハウスを建てようという計画を持っている。
間伐材を搬出するために補助を出しましょう、搬出するために作業道を作るのでそれにも補助を出しましょうと檜原村も協力体制をとっていただける。そのため安いログハウスが出来る。
檜原村も昔は製材所が20軒ほどあったが、今は数軒。それで製材所に仕事をしてもらおうと、あえて私たちは丸太のログではなく製材した、四角いログのログハウスを考えた。
まず、来年2月から間伐の体験ツアーを始めます。ログハウスを建てる土地が必要なら貸しますし、親子で夏休みに組み立てられるような。ログハウスのキットを考えている。
間伐を進めて、スギがいっぱいの山だが、将来は里山のようになることを夢見ている。

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